家の売却時にホームステージングをおこなうメリットとは?費用相場も解説

家の売却時にホームステージングをおこなうメリットとは?費用相場も解説

不動産の早期売却を目指すには、より多くの方に物件を見てもらう必要があります。
買主の興味を引く方法としておすすめしたいのが、ホームステージングの実施です。
そこで今回は、ホームステージングとはなにか、メリットや費用相場について解説します。

家の売却時に検討したいホームステージングとは

家の売却時に検討したいホームステージングとは

近年、家を売却する際にホームステージングをおこなう方が増えています。
はじめにホームステージングとはなにか、概要と注目されている理由から確認しておきましょう。

ホームステージングとは

ホームステージングとは、物件の売却を目的として、室内に家具やインテリアを配置し、モデルルームのような空間を演出することです。
観葉植物や家具、装飾などで室内を整えることで、内覧者に良い印象を与え、物件の魅力を引き出します。
アメリカでは売却時の一般的な手法として広く活用されており、ホームステージングを行った物件は早期かつ高値で売却される傾向があるでしょう。
中古住宅市場が拡大している日本でも、ホームステージングの導入は有効な手法とされています。

近年ホームステージングが注目されている理由

ホームステージングが注目されている理由の一つは、インターネットの普及にあります。
以前は、不動産情報を探すには不動産会社を訪問するか、住宅雑誌や新聞などの紙媒体を利用するのが一般的でした。
しかし、スマートフォンの普及が進んだ現在では、多くの人がインターネットを利用して物件情報を確認しています。
その際に重視されるのが「物件写真」です。
どれほど条件の良い物件であっても、物件写真に魅力がなければ関心を持たれにくく、成約に結び付かないことがあります。
そこでホームステージングをおこない、物件の第一印象を高めようとする売主が増えています。

▼この記事も読まれています
不動産の売却が長引くのはなぜ?原因や対処法についてご紹介

家の売却時にホームステージングを実施するメリット

家の売却時にホームステージングを実施するメリット

ホームステージングは早期売却や高値売却をサポートしてくれる一方で、実施には費用がかかります。
そう聞くと、「費用をかけてまでやる価値があるのか」と疑問に思う方もいるかもしれません。
ご自身に必要かどうかを判断するためにも、ホームステージングを取り入れるメリットについて確認しておきましょう。

早期売却が期待できる

ホームステージングを施す大きなメリットは、物件の早期売却が期待できる点です。
内覧時に「この家でどのような生活ができるか」を具体的に想像できなければ、購入に踏み切れない人も少なくありません。
家具やインテリアで演出された空間は、生活後の様子を思い描きやすくなり、買主の購買意欲を高めます。
実際に、ホームステージングを行った物件の平均売却期間は約40日であり、実施していない物件は約120日と、明確な差が見られます。
転勤や進学などの事情で早期売却を希望する人にとって、ホームステージングは有効な手段と言えるでしょう。

高値売却が期待できる

早期売却は、結果的に高値での売却にもつながります。
これは、売却期間が長引くほど売れ残りの印象が強まり、買い手の関心が薄れていくためです。
場合によっては、価格を下げてでも売却せざるを得ない状況になることもあります。
しかし、ホームステージングによって物件の印象が良くなれば、早期に買い手が見つかり、値下げのリスクを回避できます。
できるだけ高値で売却したいと考える人にとっても、ホームステージングは有効な選択肢と言えるでしょう。

買主の興味を引きやすい

近年注目されているホームステージングですが、日本で導入している売主はそれほど多くありません。
そのため、ホームステージングを実施することで、競合物件との差別化を図れるという利点があります。
同じような条件の物件であっても、空室より家具やインテリアで演出された空間のほうが印象に残りやすくなります。
不動産を円滑に売却するには、まず物件に関心を持ってもらい、内覧へとつなげることが重要です。
ホームステージングは、物件写真の段階から買主の関心を引き付け、成約までの過程を円滑に進める効果が期待できます。

内覧時の印象が良くなる

ホームステージングは、物件写真を撮影する際だけでなく、内覧時の印象を高める目的でも実施されます。
購入を想定するターゲット層に合わせてコーディネートを行うことで、買主に響く演出が可能となります。
たとえば、ファミリー層が多いエリアでは、リビングにキッズスペースを設けることで生活のイメージがしやすくなるでしょう。
一人暮らしが多いエリアであれば、コンパクトな家具を配置し、空間を整えることで魅力が伝わりやすくなります。
内覧時の印象が良くなり「ここに住みたい」と感じてもらえれば、早期売却につながる可能性があります。

▼この記事も読まれています
住みながら不動産を売却する方法とは?メリットや注意点についてご紹介

家の売却でホームステージングをおこなう際の費用

家の売却でホームステージングをおこなう際の費用

ホームステージングの実施で気になるのは、いくらかかるかではないでしょうか。
ホームステージングの実施で必要な費用は、物件が空室かどうかによって異なります。

住みながらホームステージングをおこなう場合

ホームステージングは、居住しながらでも実施することができます。
この場合、現在の家具を活かしつつ、専門家の助言を受けながらレイアウトや小物を整えるのが一般的です。
家具の購入やレンタルが最小限で済むため、費用はおおよそ5万円ほどと比較的取り組みやすい点がメリットです。
一方で、家具やインテリアのコーディネートをすべて専門家に任せる場合は、レンタル費用などを含めて10~15万円程度かかることもあります。
予算や目的に応じて、どの範囲まで専門家に依頼するかを事前に検討しておくと安心です。

空室にホームステージングをする場合

退去済みの物件でホームステージングを行う場合は、家具やインテリア小物をすべてレンタルで用意する必要があり、居住中の物件に比べて費用が高くなる傾向があります。
金額は依頼する会社や内容によって異なりますが、一般的には3か月間の家具レンタルでおおよそ15万円〜30万円が目安とされています。
また、選ぶ家具のグレードやコーディネートを行う部屋の範囲によっても費用は変動するため、事前に優先順位を決めておくことが重要です。
とくにキッチンや洗面所、バスルームなどの水回りは費用が高くなりやすく、すべてを整える場合は予算を超える可能性があります。
予算オーバーを防ぐためにも、「ここはしっかり演出する」「ここは最低限にする」といった優先順位をあらかじめ決めておきましょう。

自分でホームステージングはできる?

ホームステージングは、必ずしも専門家に依頼しなければならないものではなく、自分で実施することも可能です。
演出にどこまでこだわるかによって費用は変わりますが、プロに依頼するよりもコストを抑えられる点は大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、自分でホームステージングをおこなう場合は、購入を想定するターゲット層にマッチしたコーディネートを意識することが重要です。
見た目が整っていても、ターゲット層とずれている演出では内覧者の心に響かず、成約に結びつかない可能性があります。
その結果、売却までの期間が延び、最終的に価格を下げざるを得なくなるケースもあります。
「少しでも高く、早く売却したい」と考える場合は、ある程度の費用をかけてでも専門家に依頼するのが望ましい選択と言えるでしょう。

▼この記事も読まれています
不動産売却でかかる税金の種類は?節税のポイントもチェック

まとめ

ホームステージングとは、家具やインテリアで室内をモデルルームのように演出し、物件の魅力を高める手法です。
早期売却や高値売却を実現しやすく、内覧時の印象アップや物件写真での差別化にもつながります。
ホームステージングの実施にかかる費用は、住みながらなら5万円程度、空室なら15~30万円が目安です。
自分で実施することも可能ですが、効果を高めたいなら専門家への依頼がおすすめです。

株式会社ClasiQの写真

株式会社ClasiQ

株式会社ClasiQは、横浜市および湘南エリアに特化し、多様な不動産ニーズにお応えする物件情報をご提供しています。お客様のライフスタイルやご要望に合わせた物件のご提案にくわえ、ドローンを活用した空撮や、外壁・屋根といった建物調査サービスもおこなっており、物件選びの精度と安心感を高めるサポート体制を整えています。
不動産は人生に大きな影響を与える選択のひとつです。だからこそ、株式会社ClasiQでは社名に込められた「暮らしをらしく」「Questionを解決」「Classic」の3つの想いを大切にし、専門性と誠意をもって対応しています。現地調査から契約後のアフターケアまで、細やかで透明性のあるサービスを心がけ、地域の信頼を積み重ねてまいりました。
コラムでは、実際の現場で得た知見をもとに、不動産選びのポイントやエリア特性など、実用的な情報をわかりやすくお届けします。住まいや投資についてお考えの方は、どうぞお気軽にご相談ください。皆さまの新たな一歩を、心から応援いたします。